悪事通報アプリ

それくらいなら万引なんてしなくても買ってこいと言えばすむことだ。
それを万引してこいというなんて、なにか裏がありそうだ。

「あぁ。それが美羽からの命令」
「そんなの、できないよ」

私は眉を寄せて左右に首を振った。
たった数百円のものでも万引なんてするのは嫌だ。

だいたい、コンビニはあちこちにカメラがついているから、すぐにバレてしまうに決まっている。

「そんなしょぼいものでいいの?」
蒼も盗んでくるものに違和感を覚えたみたいで晴希に聞き返している

「俺に言われても知らねぇよ。とにかく飲み物をなんか盗ってこいって言ってんだ」

「あ、もしかして」
晴希が話している途中で蒼がなにかに気がついたようにハッと目を大きく見開いた。

「なんだよ蒼」
「美羽のほしいものって香水じゃないかな? ほら、ずっと言ってたじゃん。ヴィヴィンアの新作!」