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今日の授業はあと2時間残っていたけれど、その間に美羽たちが私になにかしてくることはなかった。
昼間の出来事のせいで4人がぎくしゃくしていることは明白で、特に蒼と晴希のふたりはどうすればいいのかわからない様子だった。
あのふたりは美羽と雄馬の腰巾着的な立ち位置だから、ふたりが仲違いしてしまうと困るのだろう。
「美羽、もう痛くない?」
「雄馬どうしちまったんだよ? なにかあったのか?」
さっきからそんなふうに質問しては無視されている。
「イジメッ子の絆なんてしょせんその程度だよね」
4人を見ながら花乃が囁く。
誰かをイジメているときは結束が強くなった気になるけれど、実際の絆は表面上だけのものだ。
次に自分がイジメられないように媚を打っているだけなんだから。
「このまま4人がバラバラになれば、もっと復讐しやすくなるよ」
そんなにうまくいくとは思っていなかったけれど、とにかくこの日は午後からイジメられることもなく、普通の学校生活を送ることができたのだった。



