悪事通報アプリ

☆☆☆

できるだけ長く4時間目の授業が続いてほしい。

そう願っていても45分が経過すれば授業は普段どおりに終わってしまい、私は教室を出ていく先生の後ろ姿を名残惜しく感じながら見送った。

クラスメートたちはさっそくお弁当箱を開けて食べ始めたり、友達と談笑したり、トイレに立ったりしている。
1日の内で一番長い昼休みは誰もが楽しみにしている時間でもある。

だけど今日の私は食欲がなかった。
みんなと同じようにお弁当箱を開けてみたけれど、箸をつける気にはなれない。

昼間の体育館はきっと誰もいなくてとても静かだろう。
放課後の呼び出しにしなかったのは、部活動をする生徒たちにバレないためだろうか。

今日はどうして校舎裏じゃないんだろう。
グルグルと嫌な妄想ばかりがかけめぐって、止めることができない。

体育館裏には古い倉庫があり、そこでサボっている生徒やカップルがいると聞く。
そこに連れ込まれて鍵でもかけられれば一環の終わりだ。

古い倉庫には小さな窓がひとつあるだけで、そこから脱出することは難しい。
考えるだけで胃がギュッと締め上げられるように痛む。

私は箸を置いて、手つかずのお弁当箱を片付けたのだった。