悪事通報アプリ

壊した。
私のノートもペンも、お母さんが作ってくれたお弁当も。

全部全部あんたたちが壊したんじゃん!
喉元まで出かかった絶叫を必死に飲み込む。

美羽の後ろには雄馬が立っていて、私を睨みつけてきていることに気がついたからだ。
言うことを聞かないと殴られる。

そう思うと言葉が体の中へと引っ込んでいき、それはグルグルと黒いモヤになっていつまでも漂い続ける。

「ほら、貸してよ」
美羽は私の手から強引に教科書を奪い取ると、自分の席へと戻っていったのだった。