悪事通報アプリ

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教室に戻ってきた美羽はしばらくおとなしかったものの、担任の先生からか川並正則のケガは大したものじゃないと聞いたときからまたいつもの調子を取り戻していた。

「うーわ。お弁当くっさ!」
昼休憩時間にひとりでお弁当広げていると、わざと隣を通って大きな声で言われた。
それに続いて蒼が私のお弁当箱をひっくり返していった。

教室内から迷惑そうな視線を感じたため、私はひとりでそれを片付けた。
6時間目の体育の授業が終わって教室へ戻ってきたときには、マジックで机にラクガキをされていた。

『死ね』『殺す』『キモイ』『ブス』
小学生でも思いつくような罵詈雑言に一瞬メマイを感じてそのまま椅子に座り込んだ。

机に書かれた文字は油性マジックだったようで、なかなか消すことができなかった。
長い長い1日が終わって放課後になると、私は重たい体に鞭打つようにして帰宅準備を始めた。

体も心も正常なクラスメートたちは早々に教室から出て遊びに行ったり、部活動に行ったり、バイトに向かったりしている。

そんな中、私は動きはとても鈍い。
心と体が連動するように重たくて、なかなか動けない。
ようやくカバンに荷物を詰め終えたときだった。