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蒼が私のノートを返してきたとき、それはズタズタに切り裂かれていた。
カッターで切ったのだろう。
表紙も中身も手に持てばボロボロとかけらが床に落ちてしまう。
今まで書いてきたものは読むことができなくなり、ただのゴミになってしまったノートを呆然として見つめていると、蒼の笑い声が聞こえてきた。
「私のこと無視するから、こうなるんだよ?」
歌うように耳元で言い、教室から出ていってしまった。
私はその後ろ姿を睨みつけ、そしてため息を吐き出した。
これが今日1日で一番の悪いことじゃないなんて、信じたくない気分だ。
いっそ、このノートみたいにボロボロと落ちてなくなってしまうことができればいいのに。
「夢奈。私のノート写していいから」
教室後方のゴミ箱にノートを捨てた時、花乃が通りかかったふりをして私にノートを手渡してくれた。
私はそれを咄嗟に受け取り、微笑む。
だけどそのときに花乃はすでに自分の席へと戻っていた。
教室内で私と仲良くすれば、また自分がターゲットになる。
だからこうしてこっそり助けるしかないのだ。
「ありがとう、花乃」
私は誰にも聞こえないように、小声で呟いたのだった。
蒼が私のノートを返してきたとき、それはズタズタに切り裂かれていた。
カッターで切ったのだろう。
表紙も中身も手に持てばボロボロとかけらが床に落ちてしまう。
今まで書いてきたものは読むことができなくなり、ただのゴミになってしまったノートを呆然として見つめていると、蒼の笑い声が聞こえてきた。
「私のこと無視するから、こうなるんだよ?」
歌うように耳元で言い、教室から出ていってしまった。
私はその後ろ姿を睨みつけ、そしてため息を吐き出した。
これが今日1日で一番の悪いことじゃないなんて、信じたくない気分だ。
いっそ、このノートみたいにボロボロと落ちてなくなってしまうことができればいいのに。
「夢奈。私のノート写していいから」
教室後方のゴミ箱にノートを捨てた時、花乃が通りかかったふりをして私にノートを手渡してくれた。
私はそれを咄嗟に受け取り、微笑む。
だけどそのときに花乃はすでに自分の席へと戻っていた。
教室内で私と仲良くすれば、また自分がターゲットになる。
だからこうしてこっそり助けるしかないのだ。
「ありがとう、花乃」
私は誰にも聞こえないように、小声で呟いたのだった。



