悪事通報アプリ

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学校へ行くと当然のように美羽たちに囲まれて肩や腰をこづかれながら教室へ向かうことになってしまった。

昇降口から美羽たち4人に合うなんてついてない。
一緒にいた花乃は美羽たちの顔を見るなり真っ青になって、隠れてしまった。

きっと今も少し離れた場所から見ているはずだ。
「夢奈、ノート写させてよ」

ようやく席についたかと思うと、蒼が後ろから声をかけてきた。
私は動きを止めて振り向く。

蒼はクチャクチャとガムを噛んでこちらを見ていた。
蒼にノートを貸して無事で戻ってきたことなんてない。

今回だって目的はノートを写すことではなく、ノートを破損させることにあるに違いない。
だから私はなにも答えずに前を向いた。

そして黙々とカバンの中のものを机の中に移動させる。
教室内を見てみるとすでに川並正則は登校してきていて、窓際の一番前の席でうつむいている。

誰とも話さず、誰とも仲良くしてないけれど、私よりもずいぶんマシなように見える。
「ねぇ、聞いてんの!?」

突然、結んでいた髪の毛を後ろから強く引っ張られて後方へとのけぞる形になってしまった。
容赦なく引っ張られて頭皮が熱を持つように痛む。

「離して!」