悪事通報アプリ

だって、他の子が犠牲になるんだから。
だけどそれを口に出すことはできなかった。
このままだと私は今日美羽に薬品をかけられるかもしれない。

それがどんな薬品になのか詳細は書かれていなかったものの、今日一番の悪い出来事なのだから体に影響のあるもので間違いなさそうだ。

「あ、川並はどう?」
花乃の手が止まり、1人もクラスメートの名前を言った。
川並正則。

クラスで一番大人しくているかいないかわからない生徒。
だけど特別害のある生徒でもない。

ただ、大人しいというだけで不愉快になるほどブサイクでもないし、ムカつくほど成績が悪いわけでもない。
私はゴクリと唾を飲み込んだ。

そもそもここに書かれていることが起きるかどうかなんてわからない。
それなら人に押し付けておいても問題はないはずだ。

ちょっと、ためしてみるだけ。
私は右手の人差し指をスマホ画面へ近づけていく。