「どうしたの?」
「俺はさ、そんな風に悲しい思いして、本心もぶつけてもらえないまま右往左往するくらいならさ、さっさと俺を選べばいいのにって思うんだよ」
「スズだって思うよ。そんなに怒っちゃうくらいならスズにしておけばいーのにって。スズならツキくんがずっとニコニコしていられることしか考えない……って本気で思うけど、それって正しくないよね」
「なんで?」
「そんな主従関係みたいな付き合い方、対等じゃないし信頼関係なんて生まれない気がする」
「確かにな」
「美桜ちゃんの肩を持つわけじゃないけどさ…。何かきっかけがあったとして、ツキくんとちゃんと話がしたくて美桜ちゃんは美桜ちゃんなりに頑張って言葉にしたのかもしれないし。結果的にツキくんを怒らせたのか傷つけたのかは分かんないけど…美桜ちゃんも困惑してると思う」
「すーちゃんってさ、いい子だよな」
「あっはは!いい子なわけないじゃん!彼女の目の前で恋人と一緒に消えちゃうような女だよ」
「大胆」
「うるさい」
「つきみちゃんからは何も聞いてない?」
「ん。それっぽいことは聞いてないけど。でも、もう仲直りしたのかもよ?」
「そう思う?」
「うん。今日遊ぼうって言ってきたのだって美桜ちゃんからだったじゃない?正直びっくりしたけど。中原くんに相談した手前、もう大丈夫だってことを伝えたくて誘ったのかもしれないし」
「それなら俺だけを誘ってくれたらいいのになーっ!」
「美桜ちゃんはツキくんが好きなんでしょ!誠実じゃん」
「傷つくなぁー」
美桜ちゃんが傷ついて不安になっている瞬間に、
ツキくんは誠実を手放した。
最低なツキくんを
スズはあっさりと受け入れた。
地獄がよかったから。
ハッピーエンドのありふれた結末なんていらない。
最悪のバッドエンドでもいいから
ツキくんになら地獄に堕とされてもいいから
スズとツキくんにしか辿り着けない場所がよかった。
そうすることで誰も手に入れることのできない″とびきり″になれる気がした。
いい子なわけない。
スズはもう一生、
いい子には戻れない。
「俺はさ、そんな風に悲しい思いして、本心もぶつけてもらえないまま右往左往するくらいならさ、さっさと俺を選べばいいのにって思うんだよ」
「スズだって思うよ。そんなに怒っちゃうくらいならスズにしておけばいーのにって。スズならツキくんがずっとニコニコしていられることしか考えない……って本気で思うけど、それって正しくないよね」
「なんで?」
「そんな主従関係みたいな付き合い方、対等じゃないし信頼関係なんて生まれない気がする」
「確かにな」
「美桜ちゃんの肩を持つわけじゃないけどさ…。何かきっかけがあったとして、ツキくんとちゃんと話がしたくて美桜ちゃんは美桜ちゃんなりに頑張って言葉にしたのかもしれないし。結果的にツキくんを怒らせたのか傷つけたのかは分かんないけど…美桜ちゃんも困惑してると思う」
「すーちゃんってさ、いい子だよな」
「あっはは!いい子なわけないじゃん!彼女の目の前で恋人と一緒に消えちゃうような女だよ」
「大胆」
「うるさい」
「つきみちゃんからは何も聞いてない?」
「ん。それっぽいことは聞いてないけど。でも、もう仲直りしたのかもよ?」
「そう思う?」
「うん。今日遊ぼうって言ってきたのだって美桜ちゃんからだったじゃない?正直びっくりしたけど。中原くんに相談した手前、もう大丈夫だってことを伝えたくて誘ったのかもしれないし」
「それなら俺だけを誘ってくれたらいいのになーっ!」
「美桜ちゃんはツキくんが好きなんでしょ!誠実じゃん」
「傷つくなぁー」
美桜ちゃんが傷ついて不安になっている瞬間に、
ツキくんは誠実を手放した。
最低なツキくんを
スズはあっさりと受け入れた。
地獄がよかったから。
ハッピーエンドのありふれた結末なんていらない。
最悪のバッドエンドでもいいから
ツキくんになら地獄に堕とされてもいいから
スズとツキくんにしか辿り着けない場所がよかった。
そうすることで誰も手に入れることのできない″とびきり″になれる気がした。
いい子なわけない。
スズはもう一生、
いい子には戻れない。



