血管交換シヨ?

その後の五時間目も六時間目も
スズはずっとボーッとしてしまっていた自覚がある。

頭の中はツキくんをどこに誘うかでいっぱいで
板書をなんにも移していないノートは真っ白だった。

ノートの六ミリ罫線すらボヤけて見えるくらいに
ツキくんのことしか考えていなかった。

…それはいつものことなんだけど。

今日中に約束を取り付けるって
しろちゃんと約束している。
半ば強制的にだけど!

でもしろちゃんの″急かし″は理解できるし
言われた通り、結局スケジュールが合いませんでした、なんてオチは
絶対に避けたい。

こうなったら、とりあえず日にちだけでも決めてしまうのがいいよね!?
夏休みまではあと一週間ある。

約束の日までに内容を考えればいい。
とにかく約束を反故にできない状況さえ作ってしまえば…!

あー…スズってばなんだか悪党みたい。

放課後のホームルームも終わってしまった。
ツキくんを呼び止めようと思っていたけれど
今日も美桜ちゃんがバッチリ迎えに来ている。

虫の知らせってやつ?

五時間目の後の休憩時間にも美桜ちゃんは来ていた。
まるでスズとツキくんを接近させないみたいに。

今だってなんだか牽制するみたいな目で見られているような気がするし、
でもスズのやましい気持ちからの疑心暗鬼かもしれない。

どっちにしろ今日は約束できそうもない。
メッセージアプリで話してもいいんだけど
顔を見て約束したかったからちょっと残念だった。