血管交換シヨ?

「信じたからだよ!信じたから…何を根拠に信じられるかって愛だからだよ。愛なんて馬鹿げてるってツキくんは笑うかもしれない。でもさぁそんなん…確かに周りから見たら叶うかも分かんない大き過ぎる夢かもしれない。それでも真摯に向き合って時間もメンタルも捧げてさ、嬉しそうに小説のことばっか紡いでるツキくんのことが愛おしくて可愛くてたまんないんだよ。ねぇ…愛を理由に信じちゃいけないの!?どっかの誰かだって言ってたじゃん。必ず最後に愛は勝つんだって。愛は…勝つんだ、って…」

「その大き過ぎる信用を裏切るのが怖いんだよ。何度も何度も繰り返し″バツ″をスズの前に掲げ続けてさ、あぁ、ツキくんはダメだったって、ガッカリさせ続けることがどれだけ恐ろしいか…」

「ガッカリなんてしない。スズはプロじゃないし素人の中でも知識は浅いよ。それでも心は動くの。知らなかった世界を、感情をツキくんの小説は教えてくれた。素敵だなって、凄いなって感じる心は本物なんだよ。コンテストがダメで、そこでは評価されなくてもツキくんの作品は残り続ける。その作品を正しく評価する力はスズには無いけどそもそも評価するって何?数人の評価だけが正しさなの?そこで評価されなかった作品を好きだって感じるかもしれない誰かの感情は間違いなの?それだけが全てならクソ食らえだよ。ねぇ、ツキくん。スズはあなたの作品を好きでいてもいいでしょ?苦しいなら、待ってない。スズも一緒に忘れたふりをする。それでも好きでいる気持ちは変わんないよ、絶対に。でもさ…ツキくんは…」

「ん…」

「小説を書くんでしょう?」

「…」

「それをしてる自分しか好きになれないから、失くした自分は空っぽだから、なんにも無かった自分の証を残したいからずっとやってきたんでしょ」