「なんでスズのこと言わなかったんだろ」
「俺さぁ、怖かったけど。すごく怖かったけど…これから一生、すっげぇ好きだった子の中でずるくて情けない男として残り続けんのはヤだったからさ。十月に″これで最後でいいから″って頼み込んで、二人で話してきたんだよ」
「美桜ちゃんと?」
「うん。もう一回、あの水族館に行ってきた」
「え…。来てくれたの?」
「めっちゃ渋々だったけどな。打算も何もない、最後に純粋な気持ちでデートがしたいってそれこそ情けなく泣きついたよ」
歯を見せて照れ笑う中原くんは、
だけど恥ずかしさなんて滲ませていない。
後悔なんて一つも残していない表情をしている。
「また一緒に海月、見てきたの?」
「ん。最高だった。あの日よりずっと」
「よかったね」
「俺さぁ、怖かったけど。すごく怖かったけど…これから一生、すっげぇ好きだった子の中でずるくて情けない男として残り続けんのはヤだったからさ。十月に″これで最後でいいから″って頼み込んで、二人で話してきたんだよ」
「美桜ちゃんと?」
「うん。もう一回、あの水族館に行ってきた」
「え…。来てくれたの?」
「めっちゃ渋々だったけどな。打算も何もない、最後に純粋な気持ちでデートがしたいってそれこそ情けなく泣きついたよ」
歯を見せて照れ笑う中原くんは、
だけど恥ずかしさなんて滲ませていない。
後悔なんて一つも残していない表情をしている。
「また一緒に海月、見てきたの?」
「ん。最高だった。あの日よりずっと」
「よかったね」



