血管交換シヨ?

「そうだねぇ」

「やっぱりしろちゃんもそう思う?」

「世間一般的には、そうなんじゃないかな」

「だよね…」

「美桜ちゃんが怒るのは当然だと思う。一番まともって言うかさ」

暗い、その場の空気を壊すみたいにしろちゃんは笑いながら言った。
でもちょっと、困ったみたいな表情だった。
その表情をさせているのはスズなんだって分かるから、辛かった。

「うん…」

「鈴芽が逆の立場だったらどうだろう?″大好きな大好きなツキくん″を略奪されてさ。好きなんだからしょうがないじゃんって。ツキくんさえ居ればいいんだからって正当化されてさ」

「きっと殺しちゃうと思う」

「わーお。思ってたよりも物騒な子だったぁー。でもそうだよね?それくらい怒り心頭って感じになるよね。じゃあ美桜ちゃんの気持ちはわかるでしょ?」

「うん」

「中原くんもそう。美桜ちゃんからしたら鈴芽が新城くんにしたことを美桜ちゃんにしようとしてたんだから。もう顔も見たくないって言われてもしょうがないと思う。それだけ好きな人を傷つけたんだって、自分がしたことはそういうことなんだって中原くんは理解したからこそ、これ以上はするべきじゃないって思ったんじゃないかな」

「それで納得できるならそうすればいい。ていうかそうできるなら羨ましいよ。美桜ちゃんとの関係は戻らないかもしれない。それでもこれ以上、最低なことを積み重ねなくて済んで、そのうちまた別の誰かを好きになって、みんなから祝福される幸せを手に入れて…。そうできるならスズだってしたい。でもスズには…」

「鈴芽。世の中の男子は新城くんだけじゃないよ?」

「ツキくんだけでいいんだもん…」

「私が…鈴芽のことを嫌いになって離れても?」

「しろちゃん…」

「ごめん。意地悪言っちゃった」