血管交換シヨ?

「みおちゃ…」

「呼ばないで」

「えっと…」

「名前、呼ばないで。気持ち悪い」

美桜ちゃんはスズの頬をぶったことには触れなかった。
謝るつもりは少しもなさそうだったし、
謝られる筋合いもスズには無いって分かっていた。

「ごめんなさい」

「何が?」

「スズを叩いた理由…」

「ちゃんと言いなさいよ」

「ちゃんと…」

「なんで私にこんなことされるのか!自分の口でちゃんと言いなさいよ!」

「ツキくん…」

「は?何?聞こえない」

「ツキくんのことだよね…」

「いちいち聞かないでくれる?自分が一番分かってんでしょ?ちゃんと言えって言ってんじゃん!新城のこと寝盗りましたって!」

美桜ちゃんが大声を出して、そのワードに廊下を行き交う生徒達が好奇の目を向ける。
ひそひそと声をひそめて言い合っている人達もいる。

その表情はどれも、どこか楽しそうだった。