「瑠依さんすいませんでした」 「どういう事だ、タカ」 頭を下げる銀色に低い声を出す兄。 「俺らの落ち度です」 頭を下げたままの銀色にならって灰色もオレンジ色も頭を下げた。 謝らないでよ。 誰の所為でもないのに。 「おい、顔上げろ」 兄の言葉に銀色が顔上げた瞬間、バキッと音がして銀色が床に倒れ込む。 「ふざけんじゃねぇぞ。ちゃんと守れや、殺すぞ」 銀色を殴ったのは勿論兄で。 「ふざけ、ないで」 その光景を見た瞬間。あたしの中のドス黒い感情が、爆発した。