え、待って……二人とも




料理出来ない、とか?





「えっと……二人っていつも料理は……」



「してない」
「してませんよ」



「でも、人並みには出来たり?」



「やれば出来るっ」
「嘘はやめて下さい。料理一切やったことないじゃないですか」

「お前もだろ!?」






……なるほど。


村田さんがお世話係って言ってたのは、食事関係──まぁ他にもあるだろうけども。



確かに、御曹司が家で料理ってあまり想像つかない。

テーブルについたら何か運ばれてくる──そんなイメージだ。



もめる二人を見ながら、わたしは息を吐いた。






……今日はわたしが作ることになりそうね。