もう一度

『大きな傘をお忘れないようお気をつけください。』

朝、8時。

テレビの中の気象予報士がそう言った。

「行ってきます。」

薄水色の傘を開けて家を出る。

雨はだんだん強まってきて、真っ白なスニーカーを濡らした。

あっ、濡れちゃった。

「最悪……。」

思わず声が出る。

足元を見ながら歩いていると、傘が誰かに当たった。

「すみません!!」

その人は、同じ制服を来た男子生徒だった。

そして、その男子生徒が振り向いた。

「さっ、佐竹くん、ごめんなさい。」

男子生徒は、佐竹くんだった。

その時の衝動で、佐竹くんの制服が湿っている。