「っていうか。俺とヤタカがいない時、二人でセリフの練習してたんだよね?その成果がアレ?」
「なんかマズイ?」
素に戻ったリムチ―に、玲くんが尋ねる。
「マズイっていうか〝今この場で思いつきました〟みたいに見えたんだよね」
「(うわ、さすがリムチ―。鋭い!)」
私は、直前で「お姉ちゃんに対して」寄せたセリフを言った。
そして、玲くんも。
練習した時とは、違うセリフを言った。
『〝今日の星を見られるのは、今日限りだけど。
君だけは、今日限りなんて言わないで、
明日も一年後も、その先も。
変わらず俺の隣にいてほしい〟』
玲くん、どうしてセリフを変えたんだろう。
しかもあの時、私と目が合った気がしたけど……ううん。気のせいだよね。
っていうか、セリフの中の「君」って誰なんだろう。
リスナーの子を思って言ったのかな?
それとも――
「――の、ゆの」
「え?」
「叔母さんが、温かいスープ作ってくれてるんだって。中に入ろう」
「……うん」
小さな声で、私の本当の名前を呼んでくれる玲くん。
彼の背後には瞬く星たちが散りばめられていて、どこを切りとってもキレイ。最高の瞬間だ。
どんな一分一秒も、目に写った瞬間、宝物になっていく。



