「どーよ!俺のロマンチック!」
「「「……」」」
どや顔でフェードアウトするヤタカに、皆「ブー」とブーイング。コメントには「ZZZ」が並んでいて、退屈と言わんばかりの反応だ。
「な、なんでだよ……一時間かけて捻ったのに!」
「あの時間、動画の編集をしてたんじゃないの?」
「編集しながら、必死に捻ったんだよ!」
「リスナーの皆~。二つのことを求めて結局どちらも得られない事を〝二兎を追う者は一兎をも得ず〟って言うからね。覚えておいてね」
「さすがステラ、国語担当の鏡じゃん~」
「勉強動画に切り替えるなー!」
玲くんにも「今の最高」と満面の笑みで褒められ、思わず顔がにやける。
よかった。
上手く言えたって思ってたんだ!
そして一通り笑った玲くんが「俺の番だね」と、カメラの前に進んだ。
「最後はノアでしめてもらうよ~」
「俺をバカにした分、良いセリフを言うんだろうなぁ。リスナーの皆!よーく聞いて、正直な評価をしてやってくれよ!」
「ちょっと、面倒な前振りやめてよ」
ノアがカメラの前に立つ。
スッと浅く息を吸い――私を見つめた。



