推しにおされて、すすむ恋


日が落ち始めた、午後六時ごろ。
予定通り、ヤタカの叔母さんが来てくれた。


「武流の叔母です。みんな、よく来てくれたわね。今夜は撮影をするんだって?何か困った事があったら、何でも言ってちょうだいね」
「「「よろしくお願いします」」」


たれ目が優しそうな方だ。しかも私と同じ、ボブヘア!でも毛先が上品に内巻きカールされていて、大人っぽい。大人の女性って、素敵だなぁ。


「あなたがステラちゃんね?」
「は、はい!よろしくお願いします!」

「ふふ、元気でステキね」
「元気で、素敵?」

「私にはない、あなただけの羨ましい魅力ってことよ」
「!」


私の方が「大人の女性ステキ」って羨んでいたのに……。その人に羨まれる要素が、私にもあるんだ。

元気な魅力――
私にしかない、大事な個性。

今は「ステラ」になりきっているから、なるべく自分を忘れてお姉ちゃんの寄せて振る舞っているけど……。

自分だけの個性。
忘れないよう、大事にしていきたいな。


「(もちろん、今は胸の内にコッソリ締まっておくけどね……って。ん?)」


その時、みんな揃って窓を覗き始めた。