「俺たちはこの国、異世界で転生したんだよ」
「な、なにを仰せなのかわからないです」
「転生前は日本という国の、明治の世にいた。俺は君と恋人同士で婚約していたんだ。この花にも見覚えがあるだろう?」
矢継ぎ早に言われても、レーナは混乱するばかりだった。
前世の自分がオスカーの婚約者だったなんて、信じられるわけがない。
けれどオスカーの言うとおり、目の前に咲き誇っている薄紫色の花には見覚えがあった。
夢の中で作っていた押し花は、たしかにこの花だったのだ。
「おそらく思い出せる。頼む、どうか思い出してくれ」
「夢で、押し花を作っていました。コウタロウ様からいただいたから大事にしたい、って……」
「俺がコウタロウだ。野宮煌太郎。この世界でも必ず会えると信じていたよ、桜和」
オスカーから“桜和”と名前を呼ばれた瞬間、頭の中でなにかの回路が繋がったように、怒涛の如くさまざまな情報が押し寄せてきた。
それはおそらく、――――前世の記憶。
混乱とともに眩暈がして、レーナはその場で意識を失ってしまう。
「な、なにを仰せなのかわからないです」
「転生前は日本という国の、明治の世にいた。俺は君と恋人同士で婚約していたんだ。この花にも見覚えがあるだろう?」
矢継ぎ早に言われても、レーナは混乱するばかりだった。
前世の自分がオスカーの婚約者だったなんて、信じられるわけがない。
けれどオスカーの言うとおり、目の前に咲き誇っている薄紫色の花には見覚えがあった。
夢の中で作っていた押し花は、たしかにこの花だったのだ。
「おそらく思い出せる。頼む、どうか思い出してくれ」
「夢で、押し花を作っていました。コウタロウ様からいただいたから大事にしたい、って……」
「俺がコウタロウだ。野宮煌太郎。この世界でも必ず会えると信じていたよ、桜和」
オスカーから“桜和”と名前を呼ばれた瞬間、頭の中でなにかの回路が繋がったように、怒涛の如くさまざまな情報が押し寄せてきた。
それはおそらく、――――前世の記憶。
混乱とともに眩暈がして、レーナはその場で意識を失ってしまう。



