「(……なに、)」
息を飲むほど美しいその色がわたしを射抜く。それでも、言い淀んでしまう。
だって、わたしの片想いは無謀だから、他に移ろいだ方がいいって言われたようなもの。
なんと言うべきだろう。どう考えても上手に繋ぐことが出来ず答えを迷っていれば、わたしの真横をキャラメル色の小さな物体が横切った。
「わ、ポコ!?」
我が家の真のアイドル、コーギーのポコが灰慈くん目掛けてダイブすると、灰慈くんはポコを抱き上げた。
「ポコ、久しぶり。今日も愛情表現が激しいな」
ポコはぺろぺろと灰慈くんの顔を舐める。悩ましい光景だ。



