メルティ・エモーション

もう二度と小細工しないってわたしは、わたしと約束を結んだ。

「(……呆れちゃったかな、)」

わたしは、灰慈くんにとって、何者なのだろう。

まだ、子どものまま?

……それとも、少しは近づけている?

「ちなみに原因はりるちゃん?」

優しい声が落っこちる。流くん、天くん、それからりるちゃん。わたしが話す日常。灰慈くんはりるちゃんのことを、名前だけは知っているのだ。だけど、灰慈くんの答えとはならない。

「ううん、りるちゃんじゃなくて別の友達。わたしのことを心配してくれただけなんだけど、素直にそうだねって言えなくて。……難しいね」

「ふぅん、心配ね」

灰慈くんは面倒そうに後ろ髪を払うと、伏せた琥珀色をあたしに流した。

「……何言われたの?」