ちなみに今は、りるちゃんから「おふみ、髪のアレンジさせて」と言われ「いいよ」とおまかせにしたけれど、りるちゃんは途中で別の友人に呼ばれて髪のアレンジを中断させてしまった。中途半端なくるりんぱでも別にいいのだ。
メッセージのやりとりを眺めることをやめて動画サイトを見ていれば、前の席に誰かがどかりと座った。背が高いので必然的におおきく見える傍若無人なクラスメイトは、わたしの従兄弟である流くんだ。
「しりとり、りんご、はい」
どのへんが身勝手かと言うと、死んだ表情でしりとりを始めるところなんかもう!彼の性格を物語っている。流くんの中でわたしは小学生くらいで成長が止まっているに違いない。
「ごまプリン。はい、おわり!」
だからわたしは一瞬でしりとりを終わらせた。これは負けるが勝ちなのだ。
「数学の課題忘れた、見せて」
「しりとり全然関係ないじゃん!」
とかいいながら、きちんとノートを準備してあげた。
「今日も相変わらず灰慈?」
感謝の言葉を忘れたのか、流くんはわたしの習性をなぞる。無視しようと思ったけれど、わたしは灰慈くんホイホイなので「うん」と頷く。
「よく飽きないな」
流くんが浮かべるのは馬鹿にしたような微笑みなので、カン!とラウンド・ワンのゴングが鳴った。
「流くんは相変わらずサッカー?」
「うん」
「よく飽きないね」
仕返しはあまり効果は無いらしく、流くんは興味無さそうに「まあね」と言った。



