──あれ?でも、待って。
そもそもわたしがいることを、みんなは知ってる?
挨拶も、自己紹介もしていない、知らないお友達ばかりだった。
あ、でも、お兄ちゃんがいる。お兄ちゃんが見つけてくれるはず。
しかしお兄ちゃんたちは飽き性だ。途中で“やっぱやーめた”と、別のものに興味を示す可能性がある。
お人形ごっこも、パズルも、ぬり絵も、ピアノも、最後まで付き合ってくれたためしがない。
そうなったら、わたしはずっとここにいるの?
ちくちくの葉っぱに囲まれて、そのうち木みたいに足が固まって、動けなくなって、お水が欲しいって言うことも出来なくなった。
──『あ!』
さらなる"かなしい"を見つけてしまった。
くまのぬいぐるみにつけていたリボンがいつの間にか耳から外れていたのだ。途端に胸の中に沢山の悲しさが黒と一緒にぐわっと押し寄せてきた。
やっぱり来るんじゃなかった。
ぬいぐるみギュッと抱きしめた。じんわりと涙が溜まる。下唇をぎゅっと噛み締めて膝を抱えた。



