少女だった女の子は、そのうち大人な顔を見せるようになった。
それなのに心はどうしても幼いまま。
誤算があった。俺を意識していないからこそ好きとか結婚してだとか無垢な言葉を聞かせていたので、一度、ほんきで意識させてみた。
なのに、彼女は変わらず一途だった。目を見て、頬を赤らめ、真っ直ぐな言葉を言い続ける。
溺れる、とはよく言う。意識したのは俺の方だった。
ふみはよく話す。学校の友達の話が多い。高校生らしいと思う半分、俺に隠していることも多いのだろうとは感じていた。それは同じクラスの従兄弟が俺に教える。
だれそれがふみのことを狙ってるとか、話しかけられていたとか、告白されていたとか、かなり人気だとか。
そうだろうとは思っていたけれど、実際聞くのでは違う。同じ時期に制服を着たかったとふみは言うけれど、それは俺も同じだ。
ふみが居なければおそらくまともでいられた筈なのに、ほんの数奇な巡り合わせで、ついうっかり、偶然、たまたま、何故かどうしてかどうやってか出会ってしまったばかりに、予定されていた運命全てぶち壊されたのだ。
とはいえ壊されたままでは癪なので。大人よろしく彼女の未来も埋めておこうと俺は躍起になった。



