メルティ・エモーション




彼女は白い。真っ白だ。彼女の全てに眩しさを感じる俺はいよいよ汚れてしまっている。



‪𓂃 𓈒𓏸



他者に対し愛情の類を抱けなかった。大事にするとか、守るだとか、価値観を合わせるだとか馬鹿馬鹿しいし付き合うだけ時間の無駄だ。

欲しがられるだけ分け与えることの方が俺にとって建設的で、平和で、楽だった。これが俺だ。

そんな一見物腰穏やかな人間が、恋愛のレの字も知らない無垢な子どもに好意を向けられた。

どうしたものかな……と考え、そのうち飽きるだろうと俯瞰することにした。

けれども一向に飽きる兆しはみせず、さらに勢いは増すばかりだった。

そのうち彼女の周囲に、他の存在を感じた瞬間"これ"が他に向くのは不快だな、と気付いてしまった。

想いに応える気はないくせ、一丁前に独占欲は持ってしまうなんて。良い大人がやる手段ではないけれど、開き直って囲うことにした。

飽和するばかりの毎日は、ふみという女の子の存在で豊かになったのも事実だ。