思わず息を飲んだ。衝撃、という名前の感動。小さな箱に入っているのは華奢で、宝石がきらりと光る、見たこともないくらいうつくしい指輪だった。
「やだ、灰慈くん、本物の王子さまだよ〜……」
自然と涙があふれた。これは必然。
「ふみがそうさせてくれてる」
わたしはお姫様ではない。けれど、こんなわたしのなんでもない日々に彩りを与えてくれるのはわたしの人生で灰慈くんだけがいい。
「灰慈くん」
「うん?」
「だれがなんと言おうと、灰慈くんはわたしの運命だよ」
「俺もだよ」
灰慈くんは愛おしそうに微笑んだ。それはわたしの大好きな笑顔だった。
わたしの王子さまは、難攻不落。
わたしよりずっと経験豊富で、絶対にふりむいてくれない。
けれどだれよりも優しくて、だれよりも特別で、だれよりもわたしをヒロインにしてくれる。
わたしのたったひとりの、宝物だ。



