引き寄せてくれたのはわたしじゃない。手を伸ばしても届かないわたしの手助けをしてくれるのはいつも灰慈くんだ。
「この先、どんなことがあるか分からない。もしかするとふみが傷つく出来事があるかもしれないんだよ、俺がどんなに努力しても」
おそらく、灰慈くん本意でないこと。
「でも、俺はふみのことを守るって約束する」
わたしたちのことをまったく知らないだれかがわたしを傷つけようとしても、わたしは大丈夫だ。だって、灰慈くんはわたしの味方だし、家族だってそう。りるちゃんや青葉くんもわたしの味方になってくれるはずだから。だいすきな人がわたしのことを尊重し、理解してくれるだけでわたしは無敵になれる。
「それはわたしのセリフだよ」
「たしかに、ふみは黙って守られるタイプのお姫さまじゃないな」
「灰慈くんが待っててくれるからだもんね」
だから笑った。不安にさせたくないし、わたしの想いが重荷になって欲しくない。プロポーズだって、灰慈くんがOKしないって分かっていたからこそ出来たのだ。



