メルティ・エモーション


「……お昼寝?」

きょとんと首を傾げる。まさか、灰慈くんの口からお昼寝ってワードが聞けるとは思わなかった。

「うん。俺も普通にゴロゴロするの好きだし」

「灰慈くんもお昼寝するの?」

「ふみがお昼寝するなら、俺も寝ようかな」

たしかに、昔はよく二人でお昼寝してたけど、今もいいの?灰慈くんのお家にお邪魔してるのに?失礼じゃないの?

「えっと、どこで?」

脳内では是非を問いかけているのに、身体は頭より正直らしい。

「俺と一緒にベッドでもいい?一人がいいならソファで寝るけど」

「えと、灰慈くんをソファで寝せるのは申し訳なさでしんじゃう」

「じゃあ一緒に寝るか」

「それもそれで、緊張してしんじゃう」

「ほら、もう眠たいでしょ。おいで」

「う……本気?」

「本気」

灰慈くんはあっさりとうなずいて、それからわたしの手を引くと、寝室へ向かう。一度わたしが寝落ちしてしまって以来の寝室。図らずも脳内は妄想がノンストップで、眠気はちょっと、おさらばしてしまいそうだ。