「ふみちゃ〜ん、今日はなんでこんなに早いのかなあ」 朝。家を出るために、脱いだスリッパを揃えているとパパに見つかった。その格好を見る限り、パパも今から出勤なのだろう。 経由地はどうであれ、行先は同じ。 勉強、友達と約束──そんな理由が脳に駆け巡るけれど、すべてかき消す。だって、行き先が同じであれば、パパと一緒に行けばいいだけの話なのだ。 「灰慈くんの遅刻回避のために今日からしばらく早めに行くことにしたの」 正直に話すと、パパはすぐに顔を顰めた。 「校則違反だろ」