という訳で、毎日時間を持て余しているわたしは、レジンでアクセサリーを作ったり、料理の腕を磨くために料理当番を担っている。
わたしの料理好きは灰慈くんへの恋心の副産物で、いちばん身近にある大人への一歩が料理だった。自転車にも乗れなかったけれど、玉子焼きも、プリンだって作れた。しかも灰慈くんは作れないって言うから、調子に乗るしかない。
昨日はクッキークリームチーズケーキを作って、それがかなり上手に出来てしまって、夕食後家族みんなで食べた。灰慈くんの分をチハにいが食べて喧嘩した。
そのことを寝る前の通話で灰慈くんに話すと『俺ん家で作れば俺しか食べねえよ?』と唆され頭を抱えた。しばらく悩んで、もっと上達してから作らせてもらいます、とお願いすれば『早く上達して』と要求された。
『つか最近暑すぎだよな』
「うん、暑いよね」
『家に帰ったら部屋の中が蒸してるの、あれ、すげえ萎える』
「やだよね、部屋が暑いとがっかりするよね」
『だからふみ、明日俺ん家のエアコンいれといて』
「分かった!まかせて!」
『よろしく』
灰慈くんの安寧を守るため、明日はふみの名誉にかけてお部屋を涼しくすることが決定された。



