「颯太、千雪さん」



昴くんが来た。
颯太くんが立ち上がる。


「もう終わったんすか?」

「はい、もう帰りましょう。ここは千雪さんには猛毒ですから」


そう言って私を見た。
恥ずかしくてすぐ顔を逸らしたけれど。


「…それと颯太。後で一発殴らせてもらいます」

「え゛ッ!?な、なんで!?」

「千雪さんには秘密だと、言いましたよね?不安にさせてしまうから、と」


す、すばるくん…!?


「あ、あの…私が無理矢理聞いたんです…!」

「いいんだ白藤!俺が言ったのは事実だぁ!」

「素直で宜しい。特別に拳ではなく平手で行きましょう」

「え!いいんすか!?」

「そ、颯太くん!」


どうして喜んでいるの…!