拝啓、前世の恋人へ。恋知らずな君を千年分の愛で離さない

 はたで見ていてひやひやする。智景さんと万由美さんを仲たがいさせたいわけではないのに、どうしていいのかわからない。
 目くじらを立てる万由美さんに、智景さんはふっと笑う。

「千年待ってでも妻にしたいのは彼女だけなので」

 えっ……!

 弾かれたように隣を向くと、彼も私を見ていた。

 今のはどういう意味? 千年って……まさか。

「美緒。きみと結婚できなければ、僕は永久に独身のままだ」
「……っ」

 既視感のあるセリフに目を見開く。すべての音が遠ざかり、呼吸を忘れて見つめ合った。

「勝手なことばかり言わないでちょうだい!」

 万由美さんの声が和室に響く。次の瞬間、障子が開いた。

「いったい何事ですか、そんなに大きな声を出して」

 現れた人物に思いきり目を見張る。

 どうしてここに光子先生が……⁉