そんな言葉と共に。
壊れた機械を置いて研究所からすぐに出た私たちは、暫く無言で夜道を歩いていた。
ブラッドさんがどうして私のところへ来たのか分かった気がする。
きっと、私に自分の父親を殺させたくなかったんだ。
この人は……私を守ろうとしてここへ来たんだ。
「疲れたでしょう。少し休みましょう」
そして、今も私を気遣ってくれている。
「…別に平気よ。もう作戦は始まってるんでしょう?何か手伝えることがないか、このまま聞きに行くわ」
「手伝えるとしたら、逃げようとする研究員の殺害くらいでしょう。君に向いているとは思えない。それに、爆発に巻き込まれる危険性もある」
「その危険性がある中で私の昔の仲間も動いてるのよ。放っておけないわ」
ブラッドさんは難しい顔をして立ち止まり、横の公園に視線を向ける。
「……しかし、その前に本当に休んだ方がいい。飲み物を買ってきますから、そこのベンチに座っておいてください」
まったく、心配性ね……と内心呆れながらも、言う通りベンチに座った。
夜の公園というと怪しい印象だが、この公園には私とブラッドさん以外誰もいない。
静かな夜だ。
同じ国の中でフォックスやフォックスの仲間が操縦する攻撃機が飛び回っているとは思えない。



