先日も伯爵家の婿入りを進められたのは記憶に新しいが、フィトロさんが領土持ちの貴族となったなら、他家から結婚について口出しされる可能性も今よりももっと高くなるだろう。そうなれば、リラフェンを悲しませることにもなりかねない。だからこそそれを防ぐために先手を打っておきたい。フィトロさんにその考えに私は強く賛同したのだ。
後々社交界でリラフェンが苦労することもあるかもしれないけれど、それはフィトロさんがフォローするだろうし、ハーメルシーズ家の後ろ盾もある。きっと彼らふたりなら、なんとでもして見せるだろう……。
それを聞いていたからこそ、私はしばらくリラフェンと抱き合った後、すんなりと告げることができた。
「それじゃあ、心置きなくここを出て、幸せになって。後のことは私たちでなんとでもするから」
「で、でも……」
今まで彼女がこれを言い出せなかったのは、ザドの襲撃で状況が落ち着かなかったこともあるが、私への遠慮が大きかったのだと思う。
実は……まだハーメルシーズの辺境伯であるディクリド様は自らの居城に帰還していない。私が無事な姿を見れていないのは言わずと知れたことで、リラフェンはそんな私を一人ぼっちにするのが嫌で、ずっと相談もできずにいたのだ。
後々社交界でリラフェンが苦労することもあるかもしれないけれど、それはフィトロさんがフォローするだろうし、ハーメルシーズ家の後ろ盾もある。きっと彼らふたりなら、なんとでもして見せるだろう……。
それを聞いていたからこそ、私はしばらくリラフェンと抱き合った後、すんなりと告げることができた。
「それじゃあ、心置きなくここを出て、幸せになって。後のことは私たちでなんとでもするから」
「で、でも……」
今まで彼女がこれを言い出せなかったのは、ザドの襲撃で状況が落ち着かなかったこともあるが、私への遠慮が大きかったのだと思う。
実は……まだハーメルシーズの辺境伯であるディクリド様は自らの居城に帰還していない。私が無事な姿を見れていないのは言わずと知れたことで、リラフェンはそんな私を一人ぼっちにするのが嫌で、ずっと相談もできずにいたのだ。



