驚くことに、ファルガーは精鋭兵を引き連れて双剣を抜き、自らディクリドの方に向かって来た。
両軍の最も攻撃力の強い部隊が衝突し、凄まじい圧力を持って互いを潰し合う。
そんな中、ふたりは挨拶代わりに一合を打ち合わすと離れ、大将首を狙う兵士たちをた易く屠りながら、お互いの尻尾を捕まえようとぐるぐる回る。
たちまち、敵わないと思った周りの兵士たちは退き、自然と彼らを中心にして、兵の群れの合間にぽっかりと穴が開いた。
ファルガーが剣を持ったままの右手でディクリドを指差す。
「あれからもう十年以上も経ったのだな。皮肉なものだ……あの戦でオレは勝利を逃し、本国からの命令で長く主戦場から遠ざけられた。一方貴様はどうだった? あの戦は激しかったな……係累を失いながら自らを慰め、けなげにも生き残りを守って自領の立て直しにでも奔走していたか。ふはは……苦労が顔に滲んでおるわ」
「舐めているのか?」
やけに機嫌よく舌を回すファルガーをディクリドは訝しんだが、相手もまたこの戦を得難い機会だと捉えたようだった。
両軍の最も攻撃力の強い部隊が衝突し、凄まじい圧力を持って互いを潰し合う。
そんな中、ふたりは挨拶代わりに一合を打ち合わすと離れ、大将首を狙う兵士たちをた易く屠りながら、お互いの尻尾を捕まえようとぐるぐる回る。
たちまち、敵わないと思った周りの兵士たちは退き、自然と彼らを中心にして、兵の群れの合間にぽっかりと穴が開いた。
ファルガーが剣を持ったままの右手でディクリドを指差す。
「あれからもう十年以上も経ったのだな。皮肉なものだ……あの戦でオレは勝利を逃し、本国からの命令で長く主戦場から遠ざけられた。一方貴様はどうだった? あの戦は激しかったな……係累を失いながら自らを慰め、けなげにも生き残りを守って自領の立て直しにでも奔走していたか。ふはは……苦労が顔に滲んでおるわ」
「舐めているのか?」
やけに機嫌よく舌を回すファルガーをディクリドは訝しんだが、相手もまたこの戦を得難い機会だと捉えたようだった。



