ディクリドだ――マルディール軍にとっては忌むべき名前で呼ばれるノルシェーリア側の総大将が自ら最前線で剣を振るい、侵攻を阻む敵軍を恐るべき突破力でもって蹴散らしてゆく。
一方そこで……ディクリドも気づいていた。前方に見える敵司令部にて、こちらを見据えるその指揮官が、並々ならぬ驍雄だということに……。
目の前で獰猛に笑う赤い甲冑の男が、記憶のものと完全に合致し、ディクリドはさらに足を速めた。
「フハハハハ! まさかあの時打ち漏らした小僧が、このような大軍を率いて来るとはな! どこかで復讐の牙でも研いでおったか!」
「ファルガー!」
マルディール軍全体を総指揮官として率いていたのは……なんと、十年ほど前の戦いでディクリドの叔父を討ち取った、“赤血の獅子”ことファルガーという男だった。彼は今や、マルディール王国で三本の指に入る将軍として名を馳せていると聞いていたが、よもや、この戦の総指揮を務めているとは……。
「なんという因縁であろうか! あれから貴様ほどの勇敵に出会うことはなかったぞ! ここで貴様と決着を着ければノルシェーリア王国は滅び、この大陸の覇者の座は我がマルディール王国が手にすることとなるだろう!」
「ほざけ!」
一方そこで……ディクリドも気づいていた。前方に見える敵司令部にて、こちらを見据えるその指揮官が、並々ならぬ驍雄だということに……。
目の前で獰猛に笑う赤い甲冑の男が、記憶のものと完全に合致し、ディクリドはさらに足を速めた。
「フハハハハ! まさかあの時打ち漏らした小僧が、このような大軍を率いて来るとはな! どこかで復讐の牙でも研いでおったか!」
「ファルガー!」
マルディール軍全体を総指揮官として率いていたのは……なんと、十年ほど前の戦いでディクリドの叔父を討ち取った、“赤血の獅子”ことファルガーという男だった。彼は今や、マルディール王国で三本の指に入る将軍として名を馳せていると聞いていたが、よもや、この戦の総指揮を務めているとは……。
「なんという因縁であろうか! あれから貴様ほどの勇敵に出会うことはなかったぞ! ここで貴様と決着を着ければノルシェーリア王国は滅び、この大陸の覇者の座は我がマルディール王国が手にすることとなるだろう!」
「ほざけ!」



