そのように裁判官たちに訴えた後、ディクリド様は狂暴な眼差しで父たちを見据えた。
「法に則れば、我らは許されざる過ちを犯したのかも知れん。しかしだ、その前に罰せられるべきものたちがいるはずだろう……! こいつらは貴族という身分を盾に、なにも知らぬいたいけな娘を幼い頃から痛めつけ、脅し、自ら死を選ぶところまで追い詰めたのだ! 貴族であるという大義名分と血の繋がりがこのような所業を許すのならば、この国の上に立つ者はすべからく人の心あらずと認めるようなものだ! そんな決定を……あなたたちは許せるのか!」
貴族である前に人であってくれ――そんなディクリド様の呼びかけが傍聴席の人々を揺らした。それによって、人々の心には恥と怒りが生まれたのか、その視線は自ずと一か所に絞られる。すなわち、原告席に集まる父たちの元へ。
だが父は堪らず抗弁し、自らの罪を否定する。
「そ、そのようなもの、決定的な証拠とは呼べんはずだ! 皆、目を覚ましてくれ! 我々は、この国の魔導具による発展を願い、その礎になろうと必死に子供を魔導具師として育ててきた! それをどうしてこんな目で見る! 我々がサンジュにしたことは、この国を豊かにするためには必要な手段で――」
「……父上!」
「法に則れば、我らは許されざる過ちを犯したのかも知れん。しかしだ、その前に罰せられるべきものたちがいるはずだろう……! こいつらは貴族という身分を盾に、なにも知らぬいたいけな娘を幼い頃から痛めつけ、脅し、自ら死を選ぶところまで追い詰めたのだ! 貴族であるという大義名分と血の繋がりがこのような所業を許すのならば、この国の上に立つ者はすべからく人の心あらずと認めるようなものだ! そんな決定を……あなたたちは許せるのか!」
貴族である前に人であってくれ――そんなディクリド様の呼びかけが傍聴席の人々を揺らした。それによって、人々の心には恥と怒りが生まれたのか、その視線は自ずと一か所に絞られる。すなわち、原告席に集まる父たちの元へ。
だが父は堪らず抗弁し、自らの罪を否定する。
「そ、そのようなもの、決定的な証拠とは呼べんはずだ! 皆、目を覚ましてくれ! 我々は、この国の魔導具による発展を願い、その礎になろうと必死に子供を魔導具師として育ててきた! それをどうしてこんな目で見る! 我々がサンジュにしたことは、この国を豊かにするためには必要な手段で――」
「……父上!」



