声が上擦る。わななかせた両手が血塗れに染まって見えた。口の中に血の味が溢れたように思え、覚えていないはずの感触が蘇る。あの後、理性を失った自分は、母を……。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ――!」
半狂乱になったディクリドが、目の前の土を掘り返そうとする。それを配下は力ずくで止め、彼を諫めた。
「そんなことでお母上のお命は戻らぬ! まだわかりませぬのか! グレイア様はディクリド様にこれ以上追求の手を及ばせぬようにするため、自ら命を差し出したのです! 夫人を追い詰め気を狂わさせ、領主候補を害させようとしたとして、あなた様に反抗していた者たちは今、大きく糾弾されております! 彼女の行動により、ディクリド様の爵位継承に異を唱えるものはいなくなったのです!」
「だ……だとしてなんだ! 誰がそんなことを望んだ……! 俺は……」
自らのせいで、ただひとり残った家族を政治の道具にさせ、あげく手に掛けた。ディクリドはそんなを自身の存在を消してしまいたいほど厭う。魔術などを身に宿したこんな人間が、ここに生まれなければ――。
「殺せ! 頼む、俺をどうか、母たちの元に送ってくれ!! どうやって、詫びればいいというのだ……こんな、罪を」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ――!」
半狂乱になったディクリドが、目の前の土を掘り返そうとする。それを配下は力ずくで止め、彼を諫めた。
「そんなことでお母上のお命は戻らぬ! まだわかりませぬのか! グレイア様はディクリド様にこれ以上追求の手を及ばせぬようにするため、自ら命を差し出したのです! 夫人を追い詰め気を狂わさせ、領主候補を害させようとしたとして、あなた様に反抗していた者たちは今、大きく糾弾されております! 彼女の行動により、ディクリド様の爵位継承に異を唱えるものはいなくなったのです!」
「だ……だとしてなんだ! 誰がそんなことを望んだ……! 俺は……」
自らのせいで、ただひとり残った家族を政治の道具にさせ、あげく手に掛けた。ディクリドはそんなを自身の存在を消してしまいたいほど厭う。魔術などを身に宿したこんな人間が、ここに生まれなければ――。
「殺せ! 頼む、俺をどうか、母たちの元に送ってくれ!! どうやって、詫びればいいというのだ……こんな、罪を」



