「それよりここを開けてくれ! どうして鍵など掛けている……まさか、母上になにかあったのというのか!? 今どこにいる!」
「――――――!! ……では、こちらへ」
そこで配下は一瞬唖然としたが、すぐに口元を引き締めると、厳しい表情で彼に付いて来るよう促す。
「どういうことだ……?」
訳も分からずその背中に続くと、城の下階へ降りる階段を経て外へ。庭園、練兵場を通り過ぎ、やがて辿り着いたのは、墓地だ。
そこには、ハーメルシーズ家に縁ある者や、戦没者の中で引き取り手がなかった者の遺骨が納められている。ディクリドも、父や叔父の墓があるこの場所に訪れ、昔を偲ぶことは度々あった。だが今は、こんな不吉な場所に連れてこられて気が気ではない。
「俺は母の居場所を教えてくれと言ったのだ。それがどうして……聞こえないのか、おい!」
ディクリドの叱声にも反応せず、配下は目的地を目指して歩いてゆく。その失礼な態度に踵を返そうかとも思うが……どうしてか気は進まず、引き摺られるかのような気分でその後を追った。
湿った土の上をいくらも歩かないうちに、向かっている場所の予想は着いた。やがて見えたのは、ディクリドの身の丈ほどもある黒い大理石で作られた、巨大な墓碑。そこは今、多くの白い花々で飾られている。
「――――――!! ……では、こちらへ」
そこで配下は一瞬唖然としたが、すぐに口元を引き締めると、厳しい表情で彼に付いて来るよう促す。
「どういうことだ……?」
訳も分からずその背中に続くと、城の下階へ降りる階段を経て外へ。庭園、練兵場を通り過ぎ、やがて辿り着いたのは、墓地だ。
そこには、ハーメルシーズ家に縁ある者や、戦没者の中で引き取り手がなかった者の遺骨が納められている。ディクリドも、父や叔父の墓があるこの場所に訪れ、昔を偲ぶことは度々あった。だが今は、こんな不吉な場所に連れてこられて気が気ではない。
「俺は母の居場所を教えてくれと言ったのだ。それがどうして……聞こえないのか、おい!」
ディクリドの叱声にも反応せず、配下は目的地を目指して歩いてゆく。その失礼な態度に踵を返そうかとも思うが……どうしてか気は進まず、引き摺られるかのような気分でその後を追った。
湿った土の上をいくらも歩かないうちに、向かっている場所の予想は着いた。やがて見えたのは、ディクリドの身の丈ほどもある黒い大理石で作られた、巨大な墓碑。そこは今、多くの白い花々で飾られている。



