冷え切ってしまった彼女をお風呂に入れ、温かい飲み物を飲ませてベッドに寝かせ、なにが起こったか聞こうとしたけれど……。彼女は、「ごめん……話したくないの」といったきり、シーツの中に潜り込んでしまう。
それからというもの、冷たい長雨に当たったせいか、リラフェンは高い熱を出してしばらく寝込んでしまった。数日の間はなんとか私だけで店を回し、ようやく次の休みに差し掛かろうという頃、お店に見知った顔が現れる。
「こんばんは」
それはお馴染みの青髪の貴公子、フィトロさんだ。彼は弱ったように形のよい細眉を下げながら、私に尋ねた。
「サンジュ……。リラは、どうしていますか?」
「実は、こないだお城帰りに雨でずぶ濡れになって、今風邪で寝込んでまして。大事はないと思うんですが……」
「え……!?」
「なんだか、ずいぶん憔悴した感じで帰ってきて……。フィトロさんはあの子になにがあったかわかりませんか?」
彼はそれを聞くと、珍しく顔を顰めて険しい表情をした後、私に頼み込む。
それからというもの、冷たい長雨に当たったせいか、リラフェンは高い熱を出してしばらく寝込んでしまった。数日の間はなんとか私だけで店を回し、ようやく次の休みに差し掛かろうという頃、お店に見知った顔が現れる。
「こんばんは」
それはお馴染みの青髪の貴公子、フィトロさんだ。彼は弱ったように形のよい細眉を下げながら、私に尋ねた。
「サンジュ……。リラは、どうしていますか?」
「実は、こないだお城帰りに雨でずぶ濡れになって、今風邪で寝込んでまして。大事はないと思うんですが……」
「え……!?」
「なんだか、ずいぶん憔悴した感じで帰ってきて……。フィトロさんはあの子になにがあったかわかりませんか?」
彼はそれを聞くと、珍しく顔を顰めて険しい表情をした後、私に頼み込む。



