この鍬に込められているのは、魔力のエネルギーを振動に変換し、それを一定の範囲に放つ魔術。お城の外でさんざん試しはしたものの、実際の農地で使う機会はこれまでなかった。さて、どれくらいの威力を発してくれるのか――。
私は念のため農民たちにあまり近付かないように言い含めると、地割のフースを勢いよく振り上げ、起動。柄の部分に取り付けらたばね仕掛けのスイッチを押し込んで、魔石と術式盤を接続すれば、行き渡った魔力がたちまち魔術を発動させる。
(ええい……!)
それを確認し、仄かな紫色の輝きを纏った鍬を、私は思いっきり目の前の地面へと打ちつけた。
「う……おおおぉぉぉっ!?」
ボゴボゴボゴッ――!
ウィリーさんが目を見張る。鍬の先から縦横十歩ずつくらいの正方形の区域が、一気にこんもりと盛り上がったのだ。農民たちから、大きなどよめきの声が上がる。
「……ちょっと見せてくれ!」
私は念のため農民たちにあまり近付かないように言い含めると、地割のフースを勢いよく振り上げ、起動。柄の部分に取り付けらたばね仕掛けのスイッチを押し込んで、魔石と術式盤を接続すれば、行き渡った魔力がたちまち魔術を発動させる。
(ええい……!)
それを確認し、仄かな紫色の輝きを纏った鍬を、私は思いっきり目の前の地面へと打ちつけた。
「う……おおおぉぉぉっ!?」
ボゴボゴボゴッ――!
ウィリーさんが目を見張る。鍬の先から縦横十歩ずつくらいの正方形の区域が、一気にこんもりと盛り上がったのだ。農民たちから、大きなどよめきの声が上がる。
「……ちょっと見せてくれ!」



