私たちはおそらく辺境伯家お抱えの家具店から出張して来たのであろう業者さんに、アドバイスを受けつつ高級家財を運び込んでもらう。たちまち建物の一階は、丁寧に上塗り材で保護された家具たちで埋め尽くされ、お店らしい形に整っていった。
「ありがとうございました。では今後ともご贔屓に――」
そう言って運送業者たちは手早く仕事を終えて去り、私たちは見違えるようになった建物内を見渡す。
一階の表側半分にあたる店舗スペースは、真ん中にカウンターと、左右に陳列用の台や棚が立ち並び、ここに商品を飾れば今すぐにでもお店として機能しそうだ。
「……明日から、ここが私たちの仕事場になるのね」
「はぁ~、あたしも出世したもんだわ。共同経営とはいえ、こんなお店を営業していくことになるなんて……。こりゃお城に足向けて寝られないわね」
「ありがとうございました。では今後ともご贔屓に――」
そう言って運送業者たちは手早く仕事を終えて去り、私たちは見違えるようになった建物内を見渡す。
一階の表側半分にあたる店舗スペースは、真ん中にカウンターと、左右に陳列用の台や棚が立ち並び、ここに商品を飾れば今すぐにでもお店として機能しそうだ。
「……明日から、ここが私たちの仕事場になるのね」
「はぁ~、あたしも出世したもんだわ。共同経営とはいえ、こんなお店を営業していくことになるなんて……。こりゃお城に足向けて寝られないわね」



