「レモン½で食べよ!」


 「聞いて来てあげよっか!あたしが!」
 「え!?あ!!ラインのこと?…いいよ~、迷惑がるに決まってるもん」
 「ホノカが行ったら…、怖がるんじゃない?ふふ…、ルミも行ってあげるよ」
 「マジでいいってば!!悪いし!!どっちにも!!…あ、じゃ、私も行く!」
 「あいつ、名前なんて言うの?」
 「戸田くんだよ。でも、ねえ、無理に聞き出すのとかはやめてね!」

 とんでもないことになってしまった。
 これでは、ますます自分の周囲を騒がしくする者として、私のことを嫌煙するようになってしまうのではないだろうか。
 ホノカは行動力があって、ぶつかって行け!って言う度胸もあって、すごいなって思っているけれど、放っておいて欲しいと思ってしまう場合もあったりする。
 ルミだって、鼻歌を口ずさみながら後をついて来るところを見ると、楽しんでいるとしか思えない。

 長い脚でズンズンと廊下を進んで行くホノカを追いかけながら、せっかく今日は少し戸田くんが心を許してくれたのに、と、自分の迂闊な嘆きを後悔していた。