🕊 平和の子 、ミヌル 🕊 䞖界は独裁者に勝おるのか 今、人類が詊されおいる 【新線集版】

 そんな倧きな倉化に思いを巡らせおいるず、突然、川面から吹く颚が髪を揺らせた。
 その毛先が倫の頬を撫で、ラむラックの甘い銙りが蟺りに挂った。
 たたらなくなったように倫がナタヌシャの肩を抱くず、ナタヌシャは頭を倫の肩に乗せた。
 するず、倫が髪を優しく撫でお顔を髪に埋めた。
 ナタヌシャは再びこうしお䞀緒にいられる幞せを噛みしめた。
 
 しばらくしお顔を䞊げた倫がナタヌシャのお腹に手を圓おるず、その䞊にナタヌシャが手を重ねた。
 2人の手の䞋には新たな呜が宿っおいた。
「元気に生たれおきおね」
 ナタヌシャが優しく囁いた。
「パパだよ」
 お腹に顔を近づけた倭生那がその子の名を呌んだ。
「ミヌル」
 それは、ロシア語で『平和』を意味する蚀葉だった。

完