そこに倒れていた人は、手足と口をガムテープでぐるぐる巻きにされていた。 その人は、誰であろう…赤星さんだ。 「あ、赤星さん! 大丈夫ですか⁉」 床に倒れ、息を切らしている上に、怪我もしている。 こんなんで、大丈夫なわけないよね… しゃがんでテープに触れようとする。 すると、赤星さんが鋭く私を睨みつけた。 「…!」 キッと鋭い瞳は、まるで、「触れるな」という意思表示のよう。