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公園のベンチで待っていると恵は5分もせずにやってきた。
早く夢の内容を知りたいためか、その息は上がっているし額には汗が滲んでいる。
「おまたせ! 絵梨が過去夢を見るのって久しぶりだよね? また同じような夢だった?」
質問しながら私の隣に座る。
恵はまた河村結夏をイジメることができるから楽しみなのだろう。
目はいつものようにギラギラと輝き、好奇心に満ちた表情を浮かべている。
だけど今日は違う。
そんな夢じゃなかったんだから。
私は両手を膝の上で固く結んだ。
恵相手でもこんな話をしていいかどうかわからない。
もしかしたら誰にも話すべきじゃないのかもしれない。
私の過去夢の力を知っているのは恵とお母さんだけだから、誰も夢の内容に言及してくることだってないはずだ。



