過去夢の少女

その後、お母さんは河村浩司の死体を布団にくるみ、ひきずって車へと運んだ。

女ひとりの力じゃ大変そうだったけれど、それを見越して車の荷台には台車やロープが乗せられていた。

準備万端で狙ってここへやってきたことがよく分かる。

沢には死体を埋めるために山へやってきたとき、そこにはすでに深さ3メートルもの穴が掘られていたのだ。

これだけの穴をたったひとりで、夜中にこっそり掘るなんてどれだけ時間が必要だっただろう。

それでもお母さんはすべてをやり遂げたのだ。
そこには想像できないほどの憎しみが存在していたのだった。