過去夢の少女

そして自分も体育館倉庫の中に入ると、すぐに扉を閉めた。

誰も履いてこられないように跳び箱を扉の前に置いて施錠したとき、ようやく河村結夏が立ちあがった。

「なにするの!?」
恐怖で声が裏返っている。

少しくら大声を出されても、体育館内ではボールの音が響いているから誰も気が付かない。

「大丈夫だよ、今度は閉じ込めたりしないから」
私はそう言って体育祭のときに使う太いロープを引っ張り出した。

普段は使われないからかなり埃っぽい。
3段の脚立を踏み台にして、ロープを天井の梁にひっかけた。

恵は河村結夏が逃げ出さないようにその体を後ろから羽交い締めにして、ニヤニヤと笑っている。

ロープの先端を輪にして、足元には中身が詰まったダンボールを置く。
すべての準備が整ってから脚立を元の場所に片付けた。

「ここに乗って」